エメラルドルシフェラーゼを発現する新規発光Tgマウス

	January 2024 Mouse of the Month
エメラルドルシフェラーゼを発現する新規発光Tgマウス C57BL/6-Tg(CAG-ELuc)1Nkzom (RBRC11951) (A) In vivo imaging systemを使用したCAG-ELucマウスの発光観察像. 露光時間0.2秒. (B) CAG-ELucマウスを利用した実験例: 子宮内膜症モデルマウスの作出.
今回ご紹介するCAG-ELucマウス(RBRC11951)は、CAGプロモーター制御下でエメラルドルシフェラーゼ(ELuc)を発現するトランスジェニックマウスです[1]。ELucは、ブラジル産ヒカリコメツキムシPyrearinus termitilluminansのルシフェラーゼからクローニングされ、生物発光イメージングプローブとして開発されました[2]。発光基質である D-ルシフェリンとの反応によって、緑色発光(λmax = 538 nm)を示します。哺乳類細胞においては、従来利用されているホタルルシフェラーゼ(Fluc)よりも強い発光シグナルを示すことが報告されています。CAG- ELucマウスにおいても、in vivo及びex vivoイメージング解析によって、ユビキタスにElucを発現し、強い発光強度を有することが明らかになっています。CAG- ELucマウスは、子宮内膜症モデルにおける、子宮内膜症病変形成初期段階を、非侵襲的かつ継時的に観察するために開発された系統ですが、子宮内膜症モデルに限らず、様々な状況でのin vivo imaging system (IVIS)に適した非常に応用性の高い系統です。今後、幅広い分野での研究利用が期待されます。

January 2024
Mouse of the Month

C57BL/6-Tg(CAG-ELuc)1Nkzom (RBRC11951)

(A) In vivo imaging systemを使用したCAG-ELucマウスの発光観察像. 露光時間0.2秒.
(B) CAG-ELucマウスを利用した実験例: 子宮内膜症モデルマウスの作出.

今回ご紹介するCAG-ELucマウス(RBRC11951)は、CAGプロモーター制御下でエメラルドルシフェラーゼ(ELuc)を発現するトランスジェニックマウスです[1]。ELucは、ブラジル産ヒカリコメツキムシPyrearinus termitilluminansのルシフェラーゼからクローニングされ、生物発光イメージングプローブとして開発されました[2]。発光基質である D-ルシフェリンとの反応によって、緑色発光(λmax = 538 nm)を示します。哺乳類細胞においては、従来利用されているホタルルシフェラーゼ(Fluc)よりも強い発光シグナルを示すことが報告されています。CAG- ELucマウスにおいても、in vivo及びex vivoイメージング解析によって、ユビキタスにElucを発現し、強い発光強度を有することが明らかになっています。CAG- ELucマウスは、子宮内膜症モデルにおける、子宮内膜症病変形成初期段階を、非侵襲的かつ継時的に観察するために開発された系統ですが、子宮内膜症モデルに限らず、様々な状況でのin vivo imaging system (IVIS)に適した非常に応用性の高い系統です。今後、幅広い分野での研究利用が期待されます。

Keywords	:	生物発光、ルシフェラーゼ、in vivo imaging system (IVIS)
Depositors	:	谷口文紀先生、中村和臣先生(鳥取大学)
Strain name	:	C57BL/6-Tg(CAG-ELuc)1Nkzom
RBRC No.	:	RBRC11951
References	:	[1]	Wibisono H, Nakamura K, Taniguchi F, Seno M, Morimoto K, Yoshimura Y, Harada T. Tracing location by applying Emerald luciferase in an early phase of murine endometriotic lesion formation. Exp Anim. 2022 May 20;71(2):184-192.
		[2]	Nakajima Y, Yamazaki T, Nishii S, Noguchi T, Hoshino H, Niwa K, Viviani VR, Ohmiya Y. Enhanced beetle luciferase for high-resolution bioluminescence imaging. PLoS One. 2010 Apr 2;5(4):e10011.
Related DNA resource	:	CAGGS-Cre(RDB08998)

January 2024
Saori Mizuno, Ph.D.
Contact: Experimental Animal Division, RIKEN BioResource Research Center (animal.brc@riken.jp)
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