BRC Current Technology June 2013 |
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7. 血液一滴からクローンマウス不妊ファウンダーマウスや「最後の一匹」からマウス系統を救う |
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マウス体細胞クローンは、エピジェネティクス研究のみならず、貴重な遺伝資源(系統)の保存への応用も期待されている。これまで多くの細胞種を用いてマウスクローンが成功しているが、系統保存の目的には、非侵襲的に採取ができて、すぐに核移植に用いられる細胞が望ましい。この条件を満たすのが、末梢血細胞(白血球)である。私たちは、15-45 µlの末梢血から分離した白血球でクローン実験が可能であることを確認した(上図AおよびB)。しかしながら、末梢リンパ球のクローンマウスは、全身に再構成されたDNAを含むので、この目的は適さない。また、少量の末梢血ではFACSによる分離はできない。そこで、細胞の大きさで非リンパ球(単球および顆粒球)を選べるかどうか調べたところ、直径8 µm以上の細胞を選ぶことで、ほぼ85% の正確さで非リンパ球を選べることを確認した(CおよびD)。このクローン技術を、2つのトランスジェニック系統および2つのリコンビナント近交系へ応用した結果、すべての系統からクローンマウスを得ることに成功した。本研究は、生きたマウスの末梢血を用いて、遺伝的なコピーが作出できることを示す。今後、本技術を用いることで、不妊ファウンダーマウスや系統最後のマウスを用いて、系統を復活させる可能性を高めることが期待される。 (Bioresource Engineering Division, RIKEN BRC) |
Reference: Kamimura et al., Biol Reprod doi: 10.1095/biolreprod.113.110098 |
理研プレスリリース http://www.riken.go.jp/pr/press/2013/20130626_1/ |