December 2005 Mouse of the Month |
A Model for Type 2 Hyper-IgM SyndromeActivation-induced cytidine Deaminase (AID)-deficient mouse |
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AID (Activation-Induced cytidine Deaminase)は抗原刺激後のBリンパ球に特異的に発現する分子として発見されました。 AID 欠損マウスでは、Bリンパ球におけるクラススイッチ組換え(class switch recombination: CSR)が起こらず、IgM以外のすべてのクラスの抗体(IgG,IgA,IgE)が産生されません。腸管粘膜固有層にはIgM陽性B細胞の蓄積が顕著です。 さらに、ヒトでも遺伝性免疫不全症、2型高 IgM 症候群 (type-2 hyper-IgM syndrome; HIGM2) の原因がAID 遺伝子の変異であることが示されました。 AID 欠損マウスでは、CSRに加えて、抗体可変領域遺伝子の体細胞突然変異および遺伝子変換も全く起こらなくなる事が明らかとなっています。 AID 遺伝子はB細胞の抗体遺伝子多様性獲得機構において中心的役割を果たす分子と言えます。
寄託者 | : | 本庶 佑 教授 京都大学大学院医学研究科 免疫ゲノム医学講座 |
参考文献 | : | Honjo T et al. (2005) Nat Immunol 6: 655-661. Begum NA et al. (2004) Science 305: 1160-1163. Yoshikawa K (2002) Science 296: 2033-2036. Okazaki I et al. (2002) Nature 416: 340-345. Muramatsu M et al. (2000) Cell 102: 553-563. Revy P et al. (2000) Cell 102: 565-575. |
URL | : | http://www2.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/ |