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Cryopreservation of Mouse Embryos by Ethylene Glycol-Based Vitrification
JoVE 3155 11/18/2011

ENUミュータジェネシスによって樹立された GLUT1欠損症モデルマウス


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ENUミュータジェネシスによって樹立された
GLUT1欠損症モデルマウス

M100200 (RBRC-GSC0242)

MMfig_201911

Courtesy of Tamio Furuse, Ph.D.

M100200が示す痙攣発作
新規環境(新しいケージやオープンフィールドアリーナなど)の
新規環境に暴露されると痙攣・無動発作を起こす。

 

グルコーストランスポーター1(GLUT1)欠損症(OMIM#606777; 指定難病248)は、GLUT1(SLC2A1)遺伝子の変異によって生じる先天性糖質代謝異常症です。GLUT1遺伝子は、脳血液関門から脳へとエネルギー源であるグルコースを輸送する際に必要なタンパク質をコードするため、GLUT1欠損症では、脳へのグルコース取り込み障害が生じ、それに伴い、様々な中枢神経系機能不全が起こります。1991年に世界で初めて症例報告がなされ[1]、日本でも2004年に初めて報告されました。日本国内の確定診断患者数は100数名といわれています。

今回ご紹介するGLUT1欠損症モデルマウス(RBRC-GSC0242)は、ENUミュータジェネシスプロジェクトにおいて、学習障害、歩行障害、痙攣発作などの可視的特徴を示すマウスとして単離されました[2]。本系統はGlut1遺伝子に、膜貫通ドメイン部分のアミノ酸置換を伴う一塩基置換があることが明らかになっており、ヒトの症状と類似した表現型(癇癪脳波の出現、脳脊髄液中のグルコース濃度の低下、REM睡眠とNREM睡眠時間の減少、脳内でのグルコース動態の異常など)を示します。

現況、てんかん発作や認知機能障害に対しては、グルコースの代替として、ケトンをエネルギー供給源とするケトン食事療法が行われていますが、GLUT1欠損症の根本的な治療手段はいまだ確立されていません。加えて、GLUT1遺伝子の変異様式は様々で、それに伴い症状にも多様性があることが知られています[3,4]。本系統は、GLUT1欠損症のモデルの1つとして、メカニズム解明と、新規治療法、治療薬の開発に有用であるといえます。

 

Depositor : 理化学研究所ゲノム科学総合研究センター
Strain name : M100200
RBRC No. : RBRC-GSC0242
References : [1] De Vivo DC, Trifiletti RR, Jacobson RI, Ronen GM, Behmand RA, Harik SI.
Defective glucose transport across the blood-brain barrier as a cause of persistent hypoglycorrhachia, seizures, and developmental delay.
N Engl J Med.; 325(10):703-9, 1991.
[2] Furuse T, Mizuma H, Hirose Y, Kushida T, Yamada I, Miura I, Masuya H, Funato H, Yanagisawa M, Onoe H, Wakana S.
A new mouse model of GLUT1 deficiency syndrome exhibits abnormal sleep-wake patterns and alterations of glucose kinetics in the brain.
Dis Model Mech. ; 12(9), 2019.
[3] Pascual JM, Wang D, Lecumberri B, Yang H, Mao X, Yang R, De Vivo DC.
GLUT1 deficiency and other glucose transporter diseases.
Eur J Endocrinol.; 150(5):627-33., 2004.
[4] Pearson TS, Akman C, Hinton VJ, Engelstad K, De Vivo DC.
Phenotypic spectrum of glucose transporter type 1 deficiency syndrome (Glut1 DS).
Curr Neurol Neurosci Rep.; 13(4):342, 2013.

 

November 2019
Saori Mizuno, Ph.D.
Contact: Experimental Animal Division, RIKEN BioResource Research Center (animal@brc.riken.jp)
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